蛻変(ぜいへん)の記 ~変化を常態化する~

「チームビルディング」と出会い、自分のあり方と周りへの伝え方を変えることで、周り人が手伝ってくれるようになる。「チームビルディング」の考え方や日々の気付きについて発信しています。

雑な依頼をすることから見えてくる仕事に対する姿勢

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2020年9月11日 蛻変の記177号
今日も自分の中に起こった「?」や「!」を書いていきます。
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「資料にまとめてください」

仕上がりのイメージを伝えずに、やってほしいことだけを伝えて
資料の作成をお願いするときがあります。
自分のチームだけで使う資料のときにこのような伝え方をします。

自分がほしい完成形のイメージを伝えずに仕事の依頼をする。
本来であれば、こんな感じでというのを伝えてから
取り掛かってもらったほうが手戻りも少ないし、早く仕上がる。
私も毎回するわけではなく、チームに新しく人が入ってきたときにこの頼み方をします。

チームに入ったばかりで、人となりがよくわからない方に
ストレスのかかるやり方をする理由は3つあります。

一つはコミュニケーション量を増やすため。
すでに関係性ができているチームに新しく人が入ると、
コミュニケーションをとることにカベができる。
他は仲良く話しているところに、新しく入った人からは話しかけづらいもの。
雑な依頼をすることで話しかける口実ができやすい。
依頼する方もされる方も、共通の話題があり声がかけやすくなると思っています。

2点目は仕事の進め方をみるため。
参考になるものはあっても、仕上がりを共有していない成果物に対して、
依頼された人がどのような行動をとるのか。
自分が納得するためにあれこれ質問攻めにするのか、確認一つせず仕上がりまで持っていくのか。
よくわかっていないものから作り上げる過程を観察する機会ができる。
その取り組み方で、こういう進め方をするんですねと人となりの一端が見える。

3点目は相手の視点に立てるかをみるためです
出来上がった資料が依頼者の視点から見て使いやすい、わかりやすいものになっているか。
そのような想像力が働くのかを見ることができると思っています。
すすめるときに何のため、何に使うのかを確認していても、
本当に依頼者の目的を達成する仕上がりになるかは別。
自分で確認して作ったものが、依頼した人がみて自分の希望通りに動けるのか。
相手が資料に望むことを反映するには、相手のことを想像できているかにかかってくると私は思います。

この3点を通して、作業する人か、仕事をする人なのかということも見えてくるように感じます。
依頼した人が何を求めて、どんなことにつなげようとしているのか。
自分の想いがそこまで至る人は仕事ができるなと思います。

私自身も人から作業を依頼されることはあります。
言われたことをこなすことだけではただの作業におわってしまう。
依頼内容その先に一歩踏み込んで仕事の領域に持っていきたいなとは思っています。
相手がどんなことにつなげようとしているのか、そういった問いを投げかけていたものです

仕事と作業にはどんな違いがありますか