蛻変(ぜいへん)の記 ~変化を常態化する~

「チームビルディング」と出会い、自分のあり方と周りへの伝え方を変えることで、周り人が手伝ってくれるようになる。「チームビルディング」の考え方や日々の気付きについて発信しています。

物語の力を借りて自分の状態をリセットする

==============================
2020年9月27日 蛻変の記193号
今日も自分の中に起こった「?」や「!」を書いていきます。
=============================

このところ自分の身に起こることに、周りを責める他責思考になりやすくなっていました。。
「なんで、そんなこといわれなあかんねん」とか
「そんなこと言う前にやることやってよ」みたいな感じ。

自分の心がふらつくときに読むようにしているのが自伝やエッセイ。
今日読み直したのが、小沢道雄著『本日ただいま誕生

著者の小沢道雄さんは戦後、シベリア抑留からの送還中に凍傷を負い、両足膝下10cmから切断。
義足をつけて托鉢行脚され、足無し禅師となられた方。

小沢さんは日本に帰国後、手厚い看護にある中で足のない状態で行きていくことへの苦しみにもがく。、
足のない状態で今日生まれたとこにする「本日ただいま誕生」を題目にして、
足の状態に一切文句なし、足のない動けない状態がはじまりを受け入れて生きていくことに。

そんな小沢さんが心に決めていた3つとあり方を読み直すと、
周りを責める気持ちが生まれている自分の心が中立に戻る感じがする。
【本日ただいま誕生と心に決めたこと三つ】
1.いつもにこやかにしていよう
2.ものを頼むとき、自分は両足がないのだから当然だ、という態度は絶対にとらないようにしよう
3.有難うと、必ず感謝しよう

【あり方】
人間は癖の生き物。一度肚を決めて笑うことにしてしまえば、あとは笑い癖がついてしまう
「ずっと笑っているのはどうしようもない絶望の中で、やっと見つけ出した私の行き方です。
 言い換えれば絶望に居座るということ。要するに現実をありのままに受け取る。
 その上で現実の生き方を見出してゆく。
 どうにもならないことをあれこと考えていてもどうにもならないことを諦める。
 ただそれだけのことです。」

こうやって書き出すと当たり前のことのようなことばかり。
一冊の本を通して語られている小沢さんが「本日ただいま誕生」となるまでに至った過程、
その後どのようにすごしてきたかという物語を読むと自分の心についた垢が落とされる感覚になる。

私自身、人間ができていないのもあれば、肚の決め方がゆるいのもあってか
「こうする」と決めてもいつの間にか元に戻っていることがよくあります。
そういうときに小沢さんの物語に触れて、また肚を決めた状態に戻す。
覚悟を決めた状態に居続けられない自分が情けなくもありますが、
自分がズレを感じて物語を読んでリセットできている分、まだましかなと自分をあまやかす。
「本日ただいま誕生」の境地にはほど遠いですがね・・・