便利な言葉
最近、言葉の持つ制約力に興味がある。
タスクを抱えている人がどのような言葉を使うのかに興味を持ち始め、
気持ち悪がられてないように気を付けながら聞き耳を立てていた。
意識をその方の使う言葉に意識を向け始めると以下のような使い方をしていた。
・できるだけ1文は短め
・「○○○はXXXですよね。」くらい簡潔
・相手に伝わっていないと感じると微妙に表現を変える
当然だが、主旨は同じ
・形容表現や抽象的な表現ではなく、具体的な表現を好む
・否定で終わらない。必ず対案をだす
簡潔かつ具体的なので、口頭でやりとりしても、後で認識のずれが小さい。
否定で終わらないので、前向きに相談できる。
振り返ってみて気づいたのが「忙しい」という表現を使っていないことだった。
「忙しい」という一言で終わらせず、自分はこういう状況ですよというのを
きちんと表現していた。なので、言われた方も納得しやすいのかとも感じた。
「忙しい」と言われると、受け手はそうですよねとなって、
そこからあまり追求されない印象がある。
言う方もその一言でそれ以上の説明をしなくて済む便利でかつ
思考停止させる言葉だと改めて認識した。
忙という字は「心を亡くす」と書くとよく言われるが、
この言葉を使うことで言っている本人が心を亡くしている。
忙しいということで、忙しいイメージに自分を追い込み、他者との連携を避ける。
その言葉を使い続けることで、他者からの信頼感を低下させているのかなと
思った今日この頃。
「忙しい」以外にも思考停止にさせる言葉を使わないようにする!