蛻変(ぜいへん)の記 ~変化を常態化する~

「チームビルディング」と出会い、自分のあり方と周りへの伝え方を変えることで、周り人が手伝ってくれるようになる。「チームビルディング」の考え方や日々の気付きについて発信しています。

問われて気づく今の自分を創ったもの

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2020年12月18日 蛻変の記257号
今日も自分の中に起こった「?」や「!」を書いていきます。
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システムエンジニアをやっていて楽しかったことはありますか?

今はプロジェクトマネジメントのコンサルみたいなことをやっていますが、
その前は業務系のシステムエンジニア(SE)をしていました。
SE経験があるので、冒頭の質問を知人から受けました。

この質問を受けて、私の中で浮かんだ答えは「楽しかった」一択だったんですよね。
思い出すのも嫌な人、嫌な経験をしているはずなのに、
思い出されるのは楽しいことやSEやっててよかったというものばかり。

「楽しかった」という検索ワードで自分の中を探しているからかもしれない。
だが、「つらかったか」と聞かれると「つらいことばかりじゃない」と今の自分なら答えられる。
家族ででかけているときに会社に呼びつけられたり、夜中寝てるときに電話で叩き起こされたりしてたのに
楽しいと思えるのかが本当に不思議なんですよね。

思い出される楽しかったことを書き出して、見えてきたのがこの3つ。
1.仕事の土台ができた
2.人を見る目が養われた
3.今の自分につながっている

1つ目の「仕事の土台ができた」について。
SEをやる前はコールセンターで働いていたので、自分の仕事が全体の一部だったんですよね。
SEをやってからはお客さまと直接接点があるだけでなく、運用までも関わっていた。
端から端まで関わることができていた。
お客さまの考えだけでなく、製造と保守の考えまで触れる環境にいれたおかげで
仕事の全体感を捉えられるようになったように思っています。

2つ目の人を見る目が養われたについて。
お客さまの直接の接点があったり、運用保守までやったりしていたので、
色んな場面での人の対応が見れたんですよね。
保守費用を最低限に絞った挙げ句、契約外の対応を無償で求めてくる人や、
トラブルがあったら怒鳴るだけ怒鳴って、作業の手を止めてくる人。
他にも嫌な人の例はまだまだでますが、見習いたい人もたくさん出会えたんですよね。
根切り交渉一切しない上に、トラブルがあってもこちらを責めず、対応したことに感謝してくれる人。
一緒に作業しているときは厳しいのに、私の会社の人の前では褒めたり、ねぎらったりしてくれる人。
クレームを受けても是々非々で応答し、自分のことを守ってくれる人などなど。
嫌な人は反面教師に、いい人は自分の目標にしっかり入っているんですよね。

最後に今の自分につながっているについて。
SEとして経験したこと、出会った人のおかげで、
今の自分の仕事で大事にしている「チームの触媒になる」という基本姿勢が身についたんですよね。
プロジェクトチームとして機能するための立て付けや場をつくる触媒となり、チームを変容させていく。
今の自分の核となるものの種を生み出してくれたのが、SEとしての経験でした。

「楽しかったか」と問われて自分の過去を振り返る。
過去の嫌な記憶を美化しているわけではないだろうが、
良い記憶はしっかりと残っているものだと気付かされましたね。
自分が自分と対話する時間を定期的に取ってみる大事さに気づけた良い機会です