蛻変(ぜいへん)の記 ~変化を常態化する~

「チームビルディング」と出会い、自分のあり方と周りへの伝え方を変えることで、周り人が手伝ってくれるようになる。「チームビルディング」の考え方や日々の気付きについて発信しています。

自分の意見を伝える前に、相手の見ているものを確認する

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2021年2月6日 蛻変の記300号
今日も自分の中に起こった「?」や「!」を書いていきます。
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空をみながら、散歩する。
小学高学年のときに犬を飼うようになり、散歩するときは空を見るのがクセになっています。
とくに自分の心の中がスッキリしないときは雲の流れをぼーっとみて頭を空にする。

今朝もワンちゃんを連れて散歩しながら、移り変わる雲の様子を眺めていました。
同じ方向を見ていても、自分の場所や時間がすぎると雲の形はどんどん変わる。
とどまることなく移ろっていく。
当たり前といえば、当たり前の話。

この当たり前のことは仕事や家庭などでコミュニケーションを取るときは忘れがちになるんですよね。
何かの言葉にムッとしたり、何かの場面でイラッとしたり。
自分の今いる場所からするとそう見えるだけ。
相手側から見れば違う景色になるし、第三者の視点で見れば見え方も違う。

子育てだとお片付けがあてはまるかもしれない。
おもちゃを出して遊んでいる子どもに「片付けなさい」と親が声をかける。
子どもは無視して出しっぱなしにする。
親の視点から見れば、ちらかっているから片付けてほしい。
子どもの視点からだと、おもちゃに囲まれて楽しくて仕方がない。
三者視点だと、子どもがおもちゃを広げるたびに、親のイラつきが高まってくるのが分かる。

子どもが遊んでいる最中に親が片付けて!と声を掛けても耳には入らない。
子どもには目の前のおもちゃにしか目に入っていないので、「何いってんの?」となりやすい。
楽しく遊んでいるときに、うるさく言われた!となる。
お互いが見ているものが違うことを忘れて、声をかける。
違うものをみているために掛けられた言葉が理解できない。
コミュニケーションがずれてくるんですよね。

感情がたかぶるとなおさら、自分のみているものに囚われてくる。
そういうときこそ、時間を置いて感情を落ち着かせたり、
場所を変えて目に入るものを切り替えたりすることで、
自分が見ている雲の形が変わるように私は思います。

自分の見えているものが変わっても、どうしても相手に声を掛けたい場合は、
自分が見ている雲の形を共有することが先かなとも思っています。
「私には今、鳥のようにみえていますが、あなたはどうですか?」と確認する。
相手から鳥に見えると返ってきたら同じものが見えてる可能性が高いため、
自分の言いたいことを伝える。
亀に見えると返ってきたら、鳥に見える位置まで誘導するか、
自分が亀が見える位置に行く。
見ているものをそろえたうえで、次のコミュニケーションを取る。
面倒でもそのようなことが必要かなと思います。

我が家は3人家族なので、指摘する人、される人、傍観する人の視点が入れ替わる。
傍観する側に立つと、指摘する人とされる人とで見ている世界が違うのがよく分かるんですよね。
自分が意見を指摘する場合でも、される場合でも「あなたには何が見えていますか」と
確認するクセはつけたいもの。
当事者になると傍観者の視点がごっそり抜け落ちることが多いので、自戒を込めて。